映画「コラテラル」

 

アナタは人生に影響を与えられた映画作品と出会ったことはありますか?

私にとっては今回ご紹介する「コラテラル」が正にそうでした。

 

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ストーリー

しがないタクシードライバーとしての仕事を12年も続けるマックスは、いつか独立してリムジン会社の設立を夢見ながらも平凡な日々を過ごしていた。

ある日の夜、急いでいる様子の女性がタクシーに乗ると目的地までの道を指示されるも、長年の経験から別の道を走る方が早いと忠告するとどちらの道の方が早く到着するか賭けをしようといわれる。

結果はマックスの言うとおり予定より早く目的地に到着、女性は電話番号を書いたメモをマックスに渡すとタクシーから降り去った。

するとスグにビジネスマン風の男が乗せてくれとタクシーに乗り込み、今日中に不動産の仕事で5カ所を回りきらなければならないという。

目的地までの所要時間の正確さに感心した男は今日中にすべての目的地へ案内してくれたら余分に報酬を渡すといわれてマックスは承諾する。

だが、マックスが乗せるその男ヴィンセントは雇われたプロの殺し屋だった。

 

 

今作はあの名作「HEAT」のマイケル・マン監督による作品で、しがないタクシードライバーのマックスをジェイミー・フォックス、冷酷なプロの殺し屋ヴィンセントをトム・クルーズが演じています。

 

乗客の女性から電話番号を教えて貰えただけじゃなく次は長距離の乗客というなんてラッキーな日だと喜びも束の間、人を殺して回る手伝いをしていることに気づいた時には時すでに遅く…。

 

ヴィンセントの正体と目的を知ってしまったマックスに選択肢はなく、指示されるがまま目的地まで運転するしかなかった。

目的地まで向かう途中に交わす会話の中でヴィンセントが人を殺すことに対して、何の感情や躊躇することもない冷酷な人間性を理解できなかった。

 

私が心に響いたセリフは中盤のタクシー内で二人が交わす会話。

高級車を手に入れて最高のリムジンを提供する会社を設立するため、今の仕事は単なる腰掛けで金がまだまだ必要なんだと言い訳に12年も同じ仕事を続けてきたマックス。

そんなマックスにヴィンセントは12年でいくら貯まったと問いかけ、いつか夢は叶うと言い聞かせながらあれは夢だったと年老いた時に気づく。

夢が叶わないのは自分が何もしようとしなかったから、リムジンなんて頭金を用意して行動すれば良かったのさ…

 

ヴィンセントの言うとおり!!

 

この映画を観た当時の私はまさにマックスと同じことを自分に言い聞かせていました。

まだ今は早い…いつかいつかと。

そんな私の胸にヴィンセントの言葉は深く鋭く突き去り、35歳の時に私は会社を設立することを決意しました。

 自分が思い立った時に行動できるかどうかであることを教えられた気がしました。

 

殺し屋を演じる銀髪のトム・クルーズがとにかくクールカッコイイです。

強盗がタクシーのハンドルに拘束した動けないマックスから財布と鞄を奪って去ろうした時、戻ってきたヴィンセントと鉢合わせた強盗は銃で脅すもあっさり返り討ちにあってしまいます。

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そして、まだ息のある倒れた強盗に見向きもしないまま躊躇なく発砲するシーンが特に印象的でした。

 

ラストの「HEAT」を彷彿とさせるセリフでようやくマイケル・マン監督の作品だったんだと気づきました(笑)

 

総合的に素晴らしい作品なのは勿論ですが音楽もこれまた素晴らしくカッコイイ!!

 

ちなみに冒頭の空港でいきなりジェイソン・ステイサムがこのシーンだけの特別出演していますので見逃しなく。

 

 

作品評価  85点